Consuming My Life

趣味、お仕事、雑感何でも載せていきます。

大会優勝したのでスプラトゥーン引退します(2ヶ月ぶり3回目の引退宣言)

 2018年12月14日、Splathonというコミュニティで開催された第三回Splatoon Online League(SOL#3)という大会で優勝してました。

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sol#3優勝記念撮影

 主催されたみーくんさん、参加者のみなさま、練習に付き合っていただいたみなさま、各試合録画していただいたみなさま、チームメンバーのみなさま(さんこさん、ぱーぽーさん、たかつさん)には感謝感激雨あられの意を表します。

 Round2の再試合を申し込んでいただいた麦茶付きおしるこチームや、ほぼ毎回練習に付き合っていただいたはくりさんらのおかげで大会の公式戦以外でもフルに楽しませていただきました*1。さんこさんにはチームリーダーとしてマッチメイクやプラベ進行をしてもらって大変助かりました。

 せっかくなのでこの大会中に考えていたことをつらつらと書き残したいと思います。

 お品書きです。

Splathonについて

 もともとSplathonは某IT企業が主催する企業対抗の大会の名称です。前作Splatoon1の時代から何度も開催されている歴史ある大会*2で、私も第4回Splathonに参加させていただいた経験があります。 tech.speee.jp

 最近はSplathonという名称がコミュニティの代名詞になっていて、Splathonコミュニティ(≒社会人イカプレイヤーの集い)という呼び方もするようです。このコミュニティ内でSplathon以外にも大会を主催されていて、今回私が参加したのがそのうちの一つであるSplathon Online League(SOL)です。

SOL#3の大会ルール

 SOL#3は個人参加のエンジョイ大会です。主目的を企業間の交流としているため、参加者は主催者によってチーム分けされます。"ウデマエが偏らない" and "同じ企業に所属する人が同じチームに入らない"という制約のもと、ランダムで振り分けられるようです

 その他のルールは以下の通り。

  • 参加チーム:14チーム
  • 対戦方式:スイスドロー形式
  • Round数:4Round
  • 大会期間:11/5~12/14
  • 1Roundの勝敗:5試合3本先取
  • ルルステ:運営により全マッチ事前指定

 この大会の大きな特徴としては、期間が1ヶ月以上にも及ぶというところでしょうか。前述の通り全チームが即席チームながら、大会期間中に練習試合が活発に行われるためどのチームもRoundが進むに従って連携が良くなっていました。

 甲子園然り日本人はトーナメント形式を好む性質がありますが*3、つねづねリーグ戦がもっとポピュラーになればよいのにと思っています。成長の機会が増えるのももちろんですし、たくさん試合ができるのがやはり参加者にとって一番の楽しみですから。

 そういった面を踏まえて、SOL#3の大会ルールひいてはSplathonコミュニティは素晴らしかったです。コミュニティ内に暇してるイカプレイヤーが多く、練習試合の募集をすれば当日すぐに集まっていただける状況で、たくさん対抗戦練習もできました。また、ルルステが指定されているのと公式戦がYoutubeで動画配信されているのが秀逸で、次戦のルルステと相手の持ち武器を見てどう戦うかをみんなで考えるのが上達につながったと思います。私もこの大会で少し強くなれたような気がしました*4

頼れるチームメンバー

 イカれたメンバーを紹介するぜ!

  • さんこさん:スクイクβ
  • ぱーぽーさん:ローラー/ロラベチュ
  • たかつさん:シャプマ/プラコラ/スシベチュ
  • ⌒*(・∀・)*⌒ ※私です:白傘/スシコラ

 私達のチームの武器構成はほぼ固定でした。ルルステによってたかつさんが一番武器を変えていましたが、役割的に違いはなくオブジェクト進めるプレイングが光っていました。私はホコのときだけ瞬間のキル力重視してスシコラに持ち替えていました。全一スクイク使いのさんこさんと最終RoundMVPのぱーぽーさんが対面強く、キル勝ちした試合も多かったです。

 私はというと後ろで塗ってアーマー吐いてトーピード投げてるだけで勝てるのでこんな気分でした。

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ライダーくんの名言

 チーム名は"平均年齢SOL1"です。メンバーに一人大学生がいた*5ので、平均年齢一番若いかなあと思ってつけましたがホントのところはわかりません。どうも他のチームにも大学生参加者がいたので怪しいです。。。ちなみに平均年齢は27.5歳でした。

感想

 大会参加エントリしてからチームメンバーが決まるまでどんな人と一緒になるのか結構ドキドキしてました。Splathonコミュニティに参加したのは結構前ですが、それ以来そんなに関わっていはいなかったので知り合いもほとんどいない状況でしたし。。。

 蓋を開けてみてみんな穏やかな人が集まって良かったです(一番やかましいのが私)。今回は勝ち続ける事ができたので空気が良いのは当たり前ですが、もし負けていても楽しくやれたメンツだと思っています。

 また、初顔合わせの練習時点でも結構手応えがあって、いいところまで行けそうな気がしてました。とはいえまさか優勝できるとは。。。優勝がかかったRound4の試合は手が震えてました。こんな経験はなかなかできないので本当にチームメンバーに感謝です。

 SOL#3のための即席チームなので次に集まる予定はもうないですが、機会があればリグマやプラベに誘えればなあと勝手に思っています。あとこの業界狭いからひょんなところで会いそうな予感がしてます。

大会録画集

 Splathonコミュニティでの大会は動画配信が推奨されています。さすがIT企業所属社会人のコミュニティといったところで、配信機材を揃えて録画環境を整えている方が多いです。試合数も多く、録画してUploadするのも手間がかかって大変だと思いますが、配信いただくみなさまのおかげで実況や観戦視点での振り返りなど楽しめています。改めてありがとうございますmm。

練習試合

【バリキャリ主婦15のSplatoon2】SOL練習相手@Splathon - YouTube

Splatoon2 練習対抗戦 アラサーのぐち vs 平均年齢SOL1 - YouTube

sol練習 - YouTube

公式戦

Splatoon2 #Splathon_Online_League3 [R1-4] どっちのスライドショー vs 平均年齢SOL1 - YouTube

Splatoon2 #Splathon_Online_League3 [R3-21] おそろしくやべえTONY⚡ vs 平均年齢SOL1 - YouTube

Splatoon2 #Splathon_Online_League3 [R4-28] 平均年齢SOL1 vs えびひれお(未入荷) - YouTube

準公式戦?

Splatoon2 #Splathon_Online_League3 [R-EX]平均年齢SOL1 vs 麦茶付きおしるこ - YouTube

Splathon sol-3 [R-EX] 平均年齢SOL1vs麦茶付きおしるこ もちもちこ視点 - YouTube

反省会

 ここからは各Roundで私が考えていたことを気の向くままに書いていきます。

顔合わせ前

 もともと私はスシコラや黒ZAPで前線突っ込んでれば勝てるだろという脳死特攻マンしてました。あとマイナー武器が好きで、96、ボトル、パブロ、パブヒュー、スパガソレーラを練習してたことも。SOL#3直前位の時期はボトフォイを持ってて、前~中衛くらいの立ち回りを意識し始めたのもこの頃です。この一ヶ月白傘を持ってド中衛の動き覚えましたが、スプラトゥーン1からやってて割と初めての試みでした。

 スパイガジェットベッチュー(白傘)が追加されたのは11/7で、ちょうどSOL#3期間開始と同じ頃でした。スパガソレーラにはあとちょっとなにか足りない感を感じていましたが、白傘を触ってみるとサブスペがメインとぴったり噛み合う感じがすごく心地よく、SOL#3ではこれを持ってみようと思い立ちました*6

私の白傘評

 白傘は目下Tier1クラスの武器ですね。12/21,22に開催されたオンライン予選リグマでも多くの上位チームが採用していました。昔はスパイガジェットをビニール傘と呼ばれたりもしていましたが、スパイガジェットベッチューは白傘と呼ばれているようです。呼び方の変化にリスペクトを感じて勝手に嬉しく思っています。

 この武器の強いところはサポート行動が手広く何でもこなせるところですね。塗りがめちゃくちゃ強く、トーピードによる味方の対面サポートも強行動になります。傘の防御力を活かしたヘイト稼ぎの行動も手軽に行なえます。1試合でアーマーが6~8回吐けるので、雑に味方の有利対面を作れます。

 弱いところは囲まれたときにワンチャン通すような爆発力がないというところでしょうか。あるいは前衛で敵のラインに突っ込んでキルを奪えるような武器ではないです。敵が複数いた場合、トーピードを落とされること、キルスピードが非常に遅いこと、この2つのリスクによって単に突っ込むだけだと相打ちすら取れない武器です。

 また、メインとサブの得意不得意が似ているので、武器相性が極端にでる武器です。連射力が強い武器にはめっぽう弱く、連射力がない武器にはめっぽう強い。環境武器であるエクスロ、H3対面はトーピード絡めて一気に落とせるので、見かけたら粘着していきます。見たら逃げないといけないのはローラー、ノヴァ、パブロで、ローラーなんかは一振りで傘貫通してキルされます。どうも飛沫が複数当たり判定あるみたいですね。意外とそこそこ対面できるのはクーゲルで、近距離でのちょい溜め射撃では傘を削りきれないので近づけば勝てたります。微妙な相性なのはキャンプで、トーピードは刺さりますがメインは全く歯が立ちません。見えたらとりあえず逃げて、味方に対面任せてトーピード投げ続けます。

 このようにステータスを極振りしたみたいな、非常に一貫性のある武器である、というのが私の白傘評です。

補遺1:トーピードについて

 トーピードが実装されてから2ヶ月近く経ちました。実装当初は適当に投げててもぶっ刺さりましたが、今は状況が違います。トーピードの弱点はなんと言っても撃ち落とされると単にインクを7割近く消費しただけになるという点でしょう。特に序盤の前線塗り合いのようなシーンでは投げるだけ塗り合い不利になります。私が投げるときは以下の点に気をつけています。

  • 味方が対面しているかどうか
  • トーピード有利武器かどうか(エクスロなど)
  • 味方の攻撃方向とは別方向から投げているか
  • クリアリングすべきインク跡があるか

 また、トーピードは詰めてくる敵に対して爆アドが取れます。詰めてくる敵にトーピードを投げるとトーピードが挟み撃ちの形で反応するため、敵が後ろを向いて死ぬか、前を向いて死ぬか、どちらかの2択をとることになります。

補遺2:おちばとの比較

 おちばは非常に練度のいる武器だと思います。バブル即爆で華やかに連キルできる爆発力が白傘との一番の違いでしょうか。ただ、この即爆を活用するには的確なキャラコンと索敵能力、敵への詰め方が必要です。単に敵味方人数がいる状況で吐いてればいいアーマーとは活用難度が段違いです。

 対面時の時間稼ぎ能力は白傘のほうが強いです。近距離対面時、トーピードが反応してから着弾するまでの時間を稼げるのが白傘のメインとサブのシナジーで、おちばにはない点です。SOL#3でもおちばを採用しているチームはいくつかありましたが、アサリ以外なら白傘のほうが手軽に強いのに。。。と思っていました。

顔合わせ後~Round1前

 スクイク、ローラー、白傘、シューターの構成は独特でマイオナ厨の気がある私はテンション上がってました。構成的に塗り枠が必要だし、スクイクの前でヘイト稼げる白傘は結構ハマってるんじゃ?と考えてました。まあ結局本戦では始終私が中衛に下がってスクイクが最前線張るんですけれども、当時の私には知る由もありませんでした。

 ちなみに実は白傘がこのチームに合っていないなと言う点も一つだけあって、それは味方の対面時間が極端に短いのでサポート行きづらいというところです。味方のスクイクとローラーはやるかやられるかの一発勝負なので横槍刺しにくいんですよね。。。

Round1

1試合目:【ホコ】アマビ
2試合目:【エリア】ザトウ
3試合目:【アサリ】モンガラ
4試合目:【ヤグラ】マンタマリア
5試合目:【アサリ】コンブ

 Round1の相手はどっちのスライドショーチームでした。初戦は相手の情報がないので、試合中にマニュ系が3人相手にいるの見てチーム名の由来が理解できたのが面白かったです。

 アマビホコでは自陣防衛時白傘のキル力の無さがヒヤッとする展開を招いてしまいました。Round3以降ホコで私がスシコラを持ち出したのも、これに端を発しています。

 ザトウエリアはメンバーみんなが得意なルルステでした。特に自チームの抑えがめちゃハマっていて、左右前をスクイクとローラーに詰めてもらって白傘とプラコラがエリア右高を取っているのがキレイな抑えでした。相手はスペシャル吐ききらないとエリア取れないくらい圧をかけれていました。

 モンガラアサリは押しつ押されつのような展開でしたが、白傘で割と生存できて、塗状況が押せてる時間帯が長かったのが良かったです。ただ、練習の時から感じていましたが、アサリでカウントを進める決め手に欠けていました。本戦では1チャンスで一気にカウント進めることができたのが大きかったです。スシベッチューのたかつさんのオブジェクト意識の高さに助けられました。

 平均年齢SOL1はスペシャル構成が最初から最後までネックだったかと思います。高台に圧をかけれるアメフラシ、前線ジェッパがないためアサリやホコで苦しんでいました。ぱーぽーさんがローラーベッチューのバブルも試していましたが、均衡時の荒らし力が落ちるのでチームに合いませんでした。この時期はトーピード高台に投げてれば強いかと思っていましたが、今考えると弱いですね。特にスペシャルゲーになりがちなアサリは、スクイクのイカスフィアに合わせる、という戦法をずっと続けていました。苦肉の策といったところですね。

Round2

 不戦勝となったため、RoundEXの項で。

Round3

 

1試合目:【アサリ】バッテラ
2試合目:【ホコ】ザトウ
3試合目:【エリア】アンチョビ
4試合目:【ヤグラ】ニューオートロ
5試合目:【ホコ】ショッツル

 vsおそろしくやべえTONY⚡

 その前に練習ではアラサーのぐちチームに相手していただきました。強いキャンプがいるチームだったので仕方ない面もありましたがホコに白傘の課題感が見えました。ホコは塗り行動のアドバンテージが薄く、防衛時は敵がホコ近辺に固まってるのでトーピードも刺さっていないように感じてました。そこで白傘からスシコラへの持ち替えが良いかと思い、もう一度練習して試してみたらしっくりハマったので、以降Round3とRound4のホコはスシコラを持つことにしました。

 ちなみにこの頃から本戦前に3回練習を入れてました。1回目はルルステ2週10試合で、2回目は1週+苦手ステ何回か、本戦前0.5~1時間リグマ、というルーチンです(最後のリグマは練習というよりウォーミングアップですが。。。)。武器構成の択が1,2個なのも含めて、ちょうどいい練習頻度だったと思っています。毎日練習できるならともかく、2,3回が練習回数上限ならこれ以上増やすと立ち回りや武器構成が迷走するのが怖かったです。

 本戦の相手はラインを意識されてて膠着状態が続く試合展開でした。白傘としては反省点と誤算がありました。反省点はホクサイのケアが甘かったことです。自分たちの武器構成ホクサイ苦手だよね、という話は事前にチーム内でしていたのですが、本戦中意識できずうまく対面詰められてデスがかさんでしまってました。誤算は敵ホットにトーピードがあまり刺さらなかったことです。ホットがうまかったのもありますし、ラインに気を遣っている相手だったので、撃ち落とされやすかったように見えました。

 そういうわけでアンチョビエリアは割と沼ってましたが、さんこさんのスクイクが大事なところ全部打開してくれたのが大きかったです。というかSOLのルール上しょうがないですが、やはりチーム1の実力のさんこさんの前線力が平均年齢SOL1の生命線でした。

 バッテラアサリは攻め時に左通路取るのを意識していました。膠着状態が長かったので本戦ではそこまで奏功しませんでしたが、決め手が欠けるアサリの戦い方として白傘が別方向でヘイト稼ぐというのが一つの手段としてアリかなと感じていました。

 スシコラを持ったザトウホコは前線として活躍できてホッとしました。カウンターで一気に詰め切ってノックダウンまで行きましたが、リス下の詰め方は壁下の死角を意識していたのが良かったと思ってます。

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Round4

1試合目:【ヤグラ】タチウオ
2試合目:【エリア】チョウザメ
3試合目:【アサリ】ホッケ
4試合目:【ホコ】デボン
5試合目:【ヤグラ】フジツボ

 vsえびひれお(未入荷)

 スイスドロー形式ですがこの時点で3勝(全勝)はこの2チームだけ、決勝戦でした。Round4平均年齢SOL1の最大の懸念点として、スクイクが苦手とするステージが多いということです。また、相手チームはチーム力が高く、相手の攻め時は的確にスペシャル合わせをしてくるし、こちらの攻め時もボム牽制からじっくり入ってきてなかなかスキが見えなかったです。さらにさらに、どうもスクイク対策もされていた気がしていて、普段おちばを持っている方がわかばに持ち替えてアーマー撒いてました。結果フルセットマッチで、しかも毎試合劣勢だったように思います。

 このRoundは緊張してたのも相まって私の悪い癖が出きっていたような試合内容でした。ラインから飛び出してキルとりに対面しに行くシーンが多くて、今見ると「おいおい、それは白傘の立ち回りじゃないだろ」、としか言いようがないです。入試などでは全く緊張しなかったので自分はメンタル強いほうかと思ってましたが、全くそんなことなかったです。決勝戦というのは難しいものだなあと改めて思いますが、相手チームの方々がどうだったかも気になりますね。

 タチウオヤグラは相手の攻め、相手目線から見ての敵高維持がすごくハマっていました。防衛したかと思えばアメフラシなどで再度維持しにくる展開が続きました。こちらのチームはそもそも誰がヤグラに乗るのか?という基本的なところから準備不足があったような気がします。

 チョウザメエリアはRound4の中では唯一の得意ステでキル力の強さが出た試合展開でした。ただ、相手のスペシャル4枚打開後のこちらの打開を失敗したのが痛手で、試合を難しくしました。

 ホッケアサリはスペシャル力の差が露骨に出た試合で、バブル一本やジェッパ一本でガチアサリ通されるのは流石にきつい試合展開でした。この試合で1勝2敗、後がなくなりました。

 デボンホコはやりたくなかったステージでした。一番練習はしたステージでしたができればその前で終わらしておきたかった。少なくとも2勝1敗で望みたかったのが正直なところです。チームとしての決めごとは、カウント大きく狙うときは左ルート、でした。実際の試合展開は初っ端相手に中央ルートでカウント大きく進まれてしまうところから始まりました。これでもう左でノックアウト近くまで行く方針になりましたね。ローラーとスクイクの前詰めがハマって割と早い段階で逆転できたのは幸いでした。そのあと防衛で苦しい時間が続きますが、スシコラで強引にホコキルしないといけないシーンも何度かあり、白傘からの持ち替えがここでも効きました。

 フジツボヤグラはホントに最終戦らしく、一進一退の展開が続きました。途中さんこさんの「第一関門で左高ケアしてほしい」というオーダーが的確でした。それで一気にカウント進める全落ち展開を作れたんですが、ここで私が残ったアメフラシでデスするという大ポカをやらかしてカウント50代で止まってしまうという。。。最後はぱーぽーさんのローラーが逆転間近の敵の攻めを潜伏キルで刈り取ってゲームセットでしたが、負けてたら切腹してました。

 Round4での一番の反省は緊張でほとんど周りが見えていなかったことです。普段の状況で今の10倍くらい周り見えていないと、こういう試合でしっかり周り見れてる状態にはならないんだろうなと思います。特に白傘のような中衛武器は、視野と判断力が命なので最後私が足引っ張りまくった中、勝ちをもぎとってくれた味方にはホント感謝です。

RoundEX

1試合目:【エリア】アロワナ
2試合目:【ヤグラ】ガンガゼ
3試合目:【ホコ】チョウザメ
4試合目:【アサリ】モズク
5試合目:【エリア】ハコフグ

 vs麦茶付きおしるこ

 Round2不戦勝にはなりましたが、せっかくなので大会とは別に麦茶付きおしるこチームと手合わせさせてもらいました。場外戦ということでRound4とは打って変わって伸び伸びと良いプレーができました。逆に練習の時ぱーぽーさんがいつも見たく立ち回れてなかったのでスマブラからスプラ2に感覚戻せてないのかな?とか思ってました(冗談です)。

 麦茶付きおしるこチームは対面強い人達が多いので、ガンガゼヤグラやチョウザメホコですごく攻めあぐねました。中央でアド取った際に一気に前詰めることは心がけてましたが、もうちょっとホコ守りや強ポジ奪取を冷静に狙った方が良かったように思います。

 アロワナエリアは右敵高奥を取るのが抑え時の狙いでした。ホコチョウザメは右からの攻めに絞りましたが、左方向からの敵のケアがおろそかだったように思います。前詰めてるけど抜けが発生してることが多くて、もったいない展開が続いていました。

 モズクアサリは前線構築が自分の想定通り進められて気持ち良かったです。白傘が常に一人でヘイト稼ぎできていて、右ロング奪取から左リス前ヘイト稼ぎの動きがカウント進めるのに貢献できていたと思います。

反省会総括

 この大会中に中衛という立ち回りを勉強できました(多分)。ただ、もともと脳筋前衛だったこともあり、つい前に飛び出しちゃうシーンが多かったり冷静に状況把握できていないシーンが多いのが、まだまだやり慣れていないなあと感じる点です。

 また、白傘を持っていての課題としてはラインをきっちり作ってくるチームに対して強行動を取れていない、というのがあります。そういう状況だとトーピードがまず刺さりづらいので、塗りと味方サポート、そしてタイミングを完全に合わせた敵対面のヘイト稼ぎが必要になってくるのですが、すべて状況把握力と判断力がないと取れない選択肢です。

 最後に、今後決勝戦という舞台に立てることはまあそうないでしょうが、一度でもこれを経験してるというのはすごく貴重なものだと感じています。この記事を書いたのも、その経験を忘れないため、というのが一つの大きな理由です。

 以上、雑記のようなもので見苦しい内容ですが、ここまで読んでくださってありがとうございます。

*1:はくりさんのノヴァに鍛えられたおかげでRound4最終戦勝てた説あります。

*2:第9回が来年開催される模様。

*3:クソデカ主語。

*4:気がしただけ。

*5:お兄さんがSplathonに所属する社会人のようです。

*6:チームの武器構成次第ですが。。。

Octopath Traveler プリムロゼ編全クリ

 Octopath Travler20時間やってプリムロゼ編をクリアしました。最終章推奨レベル40を平均レベル30でクリアしたのでちょっと低レベクリアでした。パーティと戦略について書き残しておきます。

パーティ

  • プリムロゼ
  • トレサ
  • バーグさん
  • サイラス

 サンシェイドスタートで東廻りしてったメンツですね。ジョブの割り振りをサブジョブ含めて書くと、

  • 踊り子/盗賊
  • 商人/薬士
  • 剣士/狩人
  • 学者/神官

ジョブかぶりなし、8ジョブ入れてるバランス構成です。

戦略

 盾役のバーグさんが低レベ攻略のキーでした。マジバーグ△。挑発で全ての攻撃を受けきりました。当然装備は一番いいのを頼みました。最終章前にはドラゴンベストや禁断の盾などを装備させてカッチコチに(それでもラスボスに1発で半分以上もらいましたが)。最終的にはメインアタッカーはサイラス、サブアタッカートレサになってアタッカーの役割は減りましたが3章まではメインアタッカーも同時に張ってましたからほんとバーク様様です。

 初動はほぼブースト土竜の唄(to バーグさん)→ブースト挑発で決まりです。敵の構成によっては土竜の唄はコウモリ(敵単体攻撃力down)に変えます。あとは挑発切らさないようにしつつ全体攻撃がくればサイラスのブースト回復魔法で回復させます。  

 Break攻撃チャンスが来たらバーグさんためる、トレサBPパサー(toバーグさん)、プリムロゼコウモリで最大火力十文字斬り狙います。3章まではそんな感じでしたが、ラストは金の斧装備のトレサとウィザードロッド装備のサイラスくんがいたのでアタッカーは彼らに任せてました。サイラスくんはBreak状態の敵にBoost×3大魔法で2800×2ダメ入れられましたし、トレサも最大火力大切断で9600くらいダメ入ってたので火力は問題なかったです。

 また、基本ですがBreakは敵の行動前に狙います。ターン前だと、そのターンスキップ、次のターンも休みになるので、2ターン行動不能にできます。また、ボス戦はオトモが2人いるケースが多いですが、2人同時にBreakにしてはいけません。回復が同時になるとまたしばらく3人を相手にしなければなりませんが、1人ずつ順番にBreakさせると、ずっと2人を相手にする形になるので、戦闘が断然楽になります。上記の行動前Breakも考えつつ、ターン行動順には気を配って戦いましょう。また、防御行動をすると次のターンの初動を取れます。敵の攻撃後にBreakさせるくらいなら、防御を挟んで次のターン初動をとって、そこでBreakを狙うのが正解です。

おすすめアビリティ/サブアビリティ

 神官のサブアビリティ回復限界突破が笑えます。HP回復時の余剰分が最大HPに加算されるサブアビリティです。例えばHP1000/2000のキャラが2000回復するとHP3000になります。HP加算されている状態でさらに回復しても効果はないので、重ねがけで9999は無理です。・・・が、死亡後復活のオリーブ(特大)を使うとHP9999になれます。終戦は一番脆いサイラスくんがたまたま死んだんで、HP9999にしました。その後の展開はかなり安定しました。

 その他よく使ったアビリティの所感です。

  • 獅子の舞/コウモリ(踊り子/盗賊):このゲームBreak後に一気に畳み掛けるのがダメージソースになりますが、結構上がり幅大きいです。両方かけて体感2倍以上ダメージ増えてます。
  • SPパサー:踊り子のサブアビリティSP自動回復と相性いいです。アイテム節約してSP回復させられます。また、SPの最大値を超えて渡せるので、バーグさんのSP底上げにも使えます。
  • BPパサー:これもアイテム節約用。Break後の畳み掛け調整や、バーグさんの挑発伸ばすために結構使ってました。このゲームアタッカーじゃないとBPあまるんですよね。
  • 大切断/死中活撃断:強い(小並感)
  • 最大HP+500:薬士アビリティ5つでとれるので全員に装着しやすいです。HPはいくら合ってもいいので最終的にほぼ全員つけてました。
  • さみだれ矢:弓弱点のボスには鬼強い。ガンガンBreakさせられます。
  • 十文字斬り:強い(小並感)
  • 挑発:自分の戦略のキモ。常に切らさないくらい使いました。
  • ダメージ限界突破:剣士の最終サブアビリティ。低レベ攻略には不要。
  • 大魔法:SP消費激しいが属性攻撃力マシマシにしたらめちゃくちゃ強い。バフ/デバフ不要なので気軽に打てます。
  • 回復魔法:属性攻撃力マシマシにしたら素で1000弱くらい回復する。技名もっとなんとかならんかな・・・って思ってました。
  • 大回復魔法:属性攻撃力マシマシにしたら素で1400くらい回復する。
  • 回復限界突破:HP9999にできるのは笑う。神官アビリティ7つ習得必要なので、必要JPがちょっと重いです。

強かった装備

  • 金の斧:クリアブルックで扉の前にいる女性をバーグさんが叩き伏せて、中にいるおじいさんから「いただいていくぜ」と盗み出した武器。強い(小並感)
  • 禁断の盾:グランポートで購入。物防・属防はいくら合っても足りないです。
  • ドラゴンベスト:ゴールドショアで購入。物防・属防は(ry
  • ウィザードロッド:属攻300の武器。これ持って魔法攻撃力と回復力の桁が変わりました。ゴールドショアで「いただいていくぜ。」
  • 大聖火のローブ:なんかめちゃくちゃ強いローブ。ヴィクターホロウで購入。

ストーリーについて

 海外レビューにもありましたが、最後全員のストーリーが合流して・・・みたいな展開ほしかった。。。システムがいいだけに普通に一本道で重厚なストーリーにしてほしかったですが、昨今のスマホゲーみたいに気軽さを重視して作られた作品っぽいですね。ゲームシステムが良いだけに残念です。

 

【映画ネタバレ感想】クリストファー・ノーランほんとしゅごい②【インターステラー】

前回に続き、クリストファー・ノーラン監督の名作、映画インターステラーのネタバレ感想です。
それではさっそく、以下ネタバレ注意です。
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 インターステラーのストーリーは結構難解です。全然丁寧に解説してくれないし、ノーベル賞物理学者のキップ・ソーンに監修してもらった最先端の科学設定がいっぱい出てきます。でも安心してください。
この映画のテーマは「最後に愛は勝つ」です。
論理的で緻密な設定の映画にも関わらず、世界を救ったのは愛です。英語でいうとLove

世界観解説

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 インターステラーは退廃的な近未来を描いた作品です。異常気象により砂嵐が頻繁に発生し、作物はほとんど枯れてしまい、コーンくらいしか育ちません。食糧不足のため人類は滅亡の危機に瀕しています。

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 NASAはこの人類滅亡の危機を回避するため、別の惑星に移住する計画を検討します。太陽系にはもうそんな星はないので別の銀河系に探しに行きたいのですが、遠すぎてそんなところまで探しにいけません。そんななか、都合よく土星の近くに別の銀河系に行けるワームホールが発生します。なんだかよく分からない五次元存在と呼ばれる存在がこのワームホールを作ったとされています。

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 ブランド教授は人類移住計画を企画しました。ラザロ計画と呼ばれる計画です。計画には2つのプランがあり、Aプランは人類全員を助けるプラン、Bプランは最低限人類を存続させていくことを目的としています。Aプランには時間制限があります。太陽系と別の銀河系では時間の進みが違います。別の銀河系で1時間過ごしている間に、地球の時間は十数年進んでしまいます。人類滅亡は今にも、というところまで進んでしまっているので、滅亡してしまう前までに必要な重力データをブライド博士に送らないといけないのです。

 ここまでが物語が始まる前までの設定です。ここから主人公のクーパーたちが登場します。

あらすじ

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 本作の主役、クーパーとその娘のマーフちゃん。クーパーは元宇宙飛行士兼エンジニア。この食糧不足のご時世、農家をやってます。マーフちゃんはそのパパの才能を受け継ぎ、理系の才能があります。なんやかんやあってクーパーがラザロ計画の宇宙飛行士に選ばれたあと、マーフちゃんはブライド博士に弟子入りします。

 さて物語序盤、マーフちゃんは自分の部屋に幽霊が出るとパパに訴えます。その幽霊は本棚から本を落としたり、ポルターガイスト現象を引き起こします。理系のパパは「ちゃんと観察してごらん」と。マーフちゃんが詳しく調べてみるとどうも幽霊は謎の座標や"STAY"という単語を伝えてることが分かります。クーパーと一緒にその座標の場所に行ってみるとなんとNASAの秘密基地があり、そこでラザロ計画に巻き込まれるわけです。

 実は別の銀河系の探索は既に行われており、3つの惑星から信号が送られてきていました。先遣隊のミラー博士、マン博士、エドマンズ博士が「この星は移住可能だぞー」と伝える信号です。クーパーたち今回の宇宙探検チームはその3つの惑星を順に巡っていくわけですが、行ってみると実はミラー博士とマン博士の惑星は到底人間が住めるような場所ではありませんでした。そして最後にエドマンズ博士の惑星に向かう途中、なんやかんやあってクーパーはブラックホールに飲み込まれてしまいます。

 ブラックホールに飲み込まれ、クーパーは一体どうなってしまうのか!?という場面です。なんとクーパーは過去に飛んでしまいます。ものすごく唐突感がありますが大丈夫です、実際に映画見てても「何だこの展開!?」って思えます。過去のマーフの部屋にのみ、本棚から本を落としたりなど限定的な干渉ができる空間です。マーフちゃんが幽霊だと思っていたのはお父さんだったんですね。そしてクーパーを過去に連れてったのは、またまた五次元存在くんです。

 そこでクーパーは学者になったマーフちゃんに計測した重力データを伝え、マーフちゃんはそれをもとにすごい方程式を解きます。ラザロ計画のAプランが成功して映画はめでたしめでたしです。

五次元存在とは?

 五次元存在とは、未来の人類です。タイムパラドックスのような説明は作中全くありませんでしたが、都合よくワームホールができたり、クーパーが過去に飛んだりした理由として、「未来の人類が自分たち人類の存続のため、未来から過去に干渉しているんじゃないか」とクーパーは仮説を述べてます。

 ではなぜ直接マーフちゃん、あるいはブライド教授に重力データを送ったり、方程式の解き方を教えてあげたりしないのでしょう?過去に干渉できるなら、わざわざクーパーに任せなくてもよいのでは?その答えは愛です。時空を越えて何かを伝えるためには、愛の力が必要だったのです。

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 五次元存在は過去に重力異常の現象として干渉できますが、それ以外のことはできません。クーパーはマーフちゃんにあげた腕時計の針の動きをモールス信号に変えることで重力データを伝えることができました。マーフちゃんがパパ大好きで、幽霊がパパだって気づいて腕時計の異常にも意味があるって信じてくれたからです。愛がなければ伝わらなかったんです。クーパーがブラックホールに飲み込まれる前、ブライド教授の娘アメリア博士が宇宙船で熱弁していました。「愛は時空を超える未知の力よ。だって遠く離れた彼(エドマンズ博士)とも今でも通じ合ってるもの!(宇宙的惚気)」と。恋人のエドマンズ博士が居る惑星に行きたくて言い出したことなのでクーパーたち同僚から総スカンくらってましたが。しかしなんとエドマンズ博士の惑星こそ移住可能な惑星だった、というのがこの映画のオチの1つです。

 というわけでこの作品のテーマはなのです。なのでここから先は、この作品に登場するヒロインたちへの愛を叫んでこの記事を締めたいと思います。

【正統派ヒロイン】マーフちゃん

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 マッケンジー・フォイ演じるクーパーの娘、マーフィー・クーパーことマーフちゃん。真面目にめちゃくちゃ可愛いです(幼いわりにちょい美人系の顔立ち)。パパ大好きっ子で、クーパーがいつ帰ってくるかもわからない旅に出ると聞いて大泣きしてくれます。泣いてるマーフちゃんをなだめるためにクーパーが顎クイっして語りかける姿には親子の絆を超えた愛情を感じてしまいました。どおりでパパのメッセージも伝わるわけですねぇ!そしてまさかのリケジョ。「愛の力はありまぁす!」と叫んだリケジョはアメリア博士だけど、話の合う女の子を切望してる理系男子的には最高の設定です。作中、地球の時間が数十年一気に進み、大人になったマーフちゃん、おばあちゃんになったマーフちゃんも出てきます。大人時代(俳優:ジェシカ・チャステイン - Wikipedia)も美人ですが私は幼少期が一番だと思います*1

【イチ推しヒロイン】TARSちゃん

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 四角いボディがキュートで、軽口上手なTARSちゃん。クーパーとのユーモラスな掛け合いはいちいち面白いです。相良宗介に対するアル、ディンゴ・イーグリッドに対するADAのように、まさにパートナー(相棒)といえる存在です。パッと見、見た目はイモいです。駅にある自動販売機みたいな形状してます。人工知能のスマートさに比べてミスマッチな印象を受けましたが、脱いだらすごいんです(違)。タンブルウィードみたいに転がって高速移動することもできるし、アメリア博士をお姫様抱っこして連れ帰る姿を観るとむしろその機能美に未来を感じてしまいます。空気も読める子で、アメリア博士とエドマンズ博士が恋人関係だってことは知っているけど聞かれてもノーコメント。「完璧な正直さは時として感情を持つものを傷つける」ことを知っている、優しさを持ち合わせたロボットです。一家に一台欲しいです。

ヤンデレ系ヒロイン】マン博士ちゃん

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 最後に、ヤンデレ枠のマン博士を紹介しますね。マン博士はとある惑星で一人寂しくコールドスリープしたまま地球からクーパーが来るのを待ち続けます。その惑星が移住可能だと言う嘘信号を地球に飛ばしつつ。まるで眠り姫ですね。クーパーがその惑星に到着しコールドスリープを解凍すると、「もう、寂しかったんだからね・・・!」と熱い抱擁。その後クーパーはマン博士が嘘をついていたと気づいてしまいます。「こんな惑星もう居られるか!」というクーパーに対しマン博士は「あなたを殺して私も死ぬぅ!」と襲いかかります。てんやわんやの取っ組み合いの末、クーパーは辛くも生き残り、マン博士は自分のミスで自爆してしまうんですがとても悲しい最後でした。まぁこの話8割嘘なんですけどね、初見さん。

余白

 インターステラーが見たくなる動画置いときますね。 www.nicovideo.jp

それでは。

*1:筆者はロリコンではない。可愛いと思った子がたまたま若かっただけです。

【映画ネタバレ感想】クリストファー・ノーランほんとしゅごい①【メメント/インターステラー/インセプション】

 ここのところ、映画週間を過ごしていた。前もって映画鑑賞を予定してたわけではないのだけど、帰ったらとりあえずNetflixで映画を探して見る、という習慣がついてしまった*1

 映画に詳しいわけではない。ネットで名作を調べては観る、を繰り返していたところ、メメントインターステラーという超超名作にぶち当たった。鑑賞後、感動に浸りつついろいろ調べると、どちらも同じ監督らしい。『インセプション』の監督もやっていたクリストファー・ノーラン監督だ。ついついインセプションも見直してしまった。

 典型的な映画の楽しみは"ハラハラ"と"ホッ"だ。アクション映画なら銃弾飛び交うアクションシーン。仲間が負傷したり、主役が追い詰められたり、ハラハラしっぱなしだ。そして別働隊の救援がすんでのところで到着し、主役は助かる。その姿を見てホッと一息つき、ストーリーは次の展開へ進んでいく。

 この3作品はホントにそれがうまい。もちろんアクションシーンでそれを演出している場面もあるが、なにより序盤から謎が散りばめられ、少しずつ答えが明かされている脚本は珠玉の出来だ。どれも上映時間が比較的長い作品だが*2、序盤から緊張感ある展開が続き、全く飽きさせない。

 あまりに面白かったのでネタバレ感想を書いてみた。ちなみに私はネタバレを気にしない派だ。小説にせよ映画にせよ漫画にせよアニメにせよ、私にとって"名作"の定義は「何回見ても面白いと思える作品」だからだ。それにネタバレを見てから小説を読んでも面白さは変わらない(むしろネタバレ知ってたほうが小説を楽しめる。)という研究結果がカリフォルニア大学のリービットらによって発表されている。人はよく見知ったものに好感が湧くし(知覚的流暢性)、結末が分かっていると安心できて映画のディテール(演出や俳優の演技など)に集中できるから、というのが理由として挙げられている。

http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/0956797611417007?journalCode=pssa
LEAVITT, Jonathan D.; CHRISTENFELD, Nicholas JS. Story spoilers don’t spoil stories. Psychological science, 2011, 22.9: 1152-1154.

以下、ネタバレ感想。
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メメント】見てください、この眩しい笑顔

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 見てください、この眩しい笑顔。これ、主人公が殺人を犯したときに撮ってもらった記念写真です。 映画見てない人からすると、そもそも殺人後に記念写真ってどういうことだって感じですが、それにしても晴れ晴れとした笑顔ですね。

 この映画の主人公、レナードは10分しか短期記憶を保てない病気にかかっています。そんな中、自分が書き残したメモを頼りに妻を殺した犯人にリベンジしようと犯人探しをします。作中とにかく次から次へと新しい事実が提示され、なにもかも二転三転していくので正直ネタバレ自体が難しいです笑

 主人公以外の主な登場人物は3人。テディナタリーそしてレナードの回想で登場するサミー。最終的に明かされる事実はこんな感じです。

  • レナードは自身の記憶障害が原因で、自分の妻を殺害してしまった。にも関わらず犯人は他にいると自分の記憶を捏造している。
  • レナードは復讐が完了していることを知りながら、かつテディは妻殺しと関係ないことを知りながら、「テディが妻殺しの犯人だ」というメモを10分後の自分のために書き残した。
  • テディは悪徳警官。レナードを利用して麻薬の売人ジミーから金を奪い取ろうとしていた。
  • ナタリーはジミーの情婦。レナードを利用して、自分を狙う別の麻薬売人ドッドを始末した。
  • サミーはレナードが作り出した妄想。サミーは自分の短期記憶障害のせいで奥さんを殺してしまったとレナードは回想してるが、これはレナード自身がやってしまったこと。それをサミーがやったこととしてレナードは自分の記憶を捏造している。

 レナードは自分の妻を殺してしまった事実が辛すぎたのか、10分しか記憶を保てない中で「犯人探し」に生きがいを見出しちゃったんですね。この映画を見終わればすべての事実が分かってスッキリするんですが、主人公が抱える問題は何一つ解決していないのでやるせない気持ちにもなります。

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 この映画、冒頭5分のところ主人公がテディを殺します。そしてこれがこの物語の結末です。メメントという映画のめちゃくちゃ面白いところで、”結末(現在)”から"原因(過去)"に向かって逆さまの時系列で物語が進んでいきます。それもレナードの記憶に従って、10分毎に。

 観ていたときこの仕掛は天才だなと思いました。レナードの気持ちを追体験できるんですマジで。レナードの1シーンは唐突に始まります。レナードも視聴者もそれまでの経緯が全くわかりません。レナードは記憶障害のためですが、映画の展開が未来から過去に進んでいるので視聴者もそのシーンに至った経緯が全くわからないのです。そしてその1シーンが一段落ついたら、次のさらに10分前のシーンが始まります。それも始まりは唐突なんですが、最後に直前のシーンと繋がり、そこでようやく経緯が分かります毎シーンごとに「あっ、これってそういうことか!」という"ホッ"の展開がありテンポ感がすごく良いです。

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 胡散臭さMAX。おヒゲがチャームポイントのテディ。正体が分かるのはこの映画の最後のシーン。なぜかレナードに馴れ馴れしくて、なぜかレナードが呼べばすぐ会いにきてくれる(呼ばなくても会いにくる)、なぜかレナードの車の中にいる。本当にいいキャラしていて、2回この映画を見ても不気味に感じられる存在です。

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 レナードを助けてくれる優しそうな女性ナタリー。でも実は、、、というキャラ。この鼻血はレナードを”わざと”激昂させて殴らせたもの。10分後その事実を忘れたレナードに、「これはドッドにやられたの。。。助けて。。。」ってドッドを始末するためにレナードを利用しようとする。女の演技ってこええええええってなります。

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 たら~ん。どこまでが作り話でどこまでが本当か全く分からないですが、レナードが保険会社の調査員時代に調査した短期記憶障害のサミー。回想シーンにのみでてきます。このサミー、見た目も行動もおちゃめな感じで好きです。

 レナードは健常な頃で、サミーの短期記憶障害が本当かどうかを調査していました。その一環として特定の行動をすると電流が流れてビリっとしちゃうテストを受けさせました。中学生のいたずらみたいなテストですね。そんなテストとはつゆ知らず、「たら~ん」と鼻歌交じりにテストを受けてくれるサミー。そして急に電流流されておこなサミー。この温厚そうなおっさんに中指立てさせるって相当やぞ笑。

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 モブキャラですが、レナードが泊まっているモーテルの主人も味があって好きです。レナードが何も覚えていないことをいいことに、悪びれもせず2部屋貸しています。領収書はちゃんと貰えってレナードに忠告してあげてるあたり、悪い人ではない。。。と思うんですけどね。

 それにしても悲しいのは、やはりレナードの周りにいるのは彼を利用しようとしている人たちばかりということですね。短期記憶障害って、程度の差こそあれ、いわゆる認知症として老いれば誰にでもなりうる病気です。これがひどくなってしまうと、付き合ってくれるのは家族か、お金を払った介護士か、自分を利用しようとする人だけで、友達なんて周りにいなくなるんでしょうね。。。ああでもレナードくんはナタリーとベッドインできているのでうらやまけしからんきっと幸せですね。記憶はなくとも。

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 長くなったのでインターステラーインセプションはは別記事で書きます。それでは。

*1:実はNetflixからアマゾンPrimeビデオに乗り換えた。Netflixとの比較もまたの機会に書きたい

*2:インターステラーは2時間50分もある。

Detroit: Become Human オモロイド

 最初にアンドロイドという言葉が使われたのは1886年、「未来のイブ」というSF小説らしい。ギリシャ語で「人、男性」を意味する"andro-"という単語と、「~のようなもの」を意味する英語の接尾辞"-oid"を組み合わせた造語だ。他にもヒューマノイド(human+oid、人っぽいもの)やサイボーグ("Cybernetic Organism" の略らしい)という言葉で知能を持つ機械を呼称するのも聞いたことがあるだろう。

 知能を持つロボットが主役の作品なんてありふれている。白黒アニメの時代から鉄腕アトムがあったし、ドラえもんは去年40週年を迎えていたらしい。それにGoogleがAIで電話予約を行うデモを発表したようで、もはや会話できるロボットが登場するだけの作品はサイエンス・ノンフィクションと呼称しないといけないのではないだろうか。

www.gizmodo.jp

 しかし、知能を持つというのはどうしたら証明できるだろう。チューリングテストというものがある。相手が機械であることを隠した状態で人間に機械と会話させる。会話した人間が相手を人間と思えばテスト合格、晴れてその機会は知能があると判定する、というテストだ。が、本当にそれで判断できるのだろうか?そもそも人間である他人でさえ、知能、感情、思考や自我が存在するかどうか私達は知りえない。私達が知っていることは私自身が思考していることのみだ。他の人間はロボットで、知能があるように見えるが与えられた刺激に自動で反応するただの機械かもしれない。

 人同士でさえあるかどうか定かでない知性を、人でないものの中に存在することを認め、尊重する。そのために必要なものはテストでなく、見えないものを信じる心かもしれない*1

 今から紹介するDetroit: Become Humanというゲームは、こういうことを考えさせられるゲームだ。

Detroit: Become Human

 2018年5月25日発売のアクション・アドベンチャーゲーム。販売元 ソニー・インタラクティブエンタテインメント。開発元はクアンティック・ドリーム*2。ユーザが選んだ選択肢やQTE*3の成功・失敗で物語が大きく変わる。Life Is Strangeのような作品。

 このゲームは今から20年後、2038年の世界を描写したSFだ。もはやヒトそっくりの高機能アンドロイドが今のルンバ以上に普及しており、警備や清掃、工事作業の仕事もこなしている。感情、意思はプログラムされておらず、淡々とヒトに命令された仕事をこなす存在だ。作品冒頭で、アンドロイドがヒトを殺害する事件が起きる*4。そのアンドロイドはまるで意思や感情を持ったような振る舞いをし、「変異体」と呼ばれた。変異体は日に日に増殖し、社会は混乱を増していく。そして、あなたの選択が人類と知能・自我を持つアンドロイドたちの未来を決める。そういうゲームだ。

圧倒的リアリティ

 ビジュアルが美麗なこともさることながら、非常に作り込まれた時代設定が秀逸だ。街中で走っている車はほぼ自動運転。個人で車を持っているのは少数のようで、利用されている車はほとんど自動運転のタクシーかバスのようだ。軍隊の装備もメカメカしい。むしろ重装備な軍人のほうがアンドロイドたちよりロボットのように見える。

 アンドロイドたちの機能や街中での扱いもリアリティを感じる。街中にはアンドロイド充電スペースがいたるところにある。アンドロイドは決済の機能もあり、持ち主がいなくとも一人(一体?)でおつかいに行ってもらうこともできる。

 このような便利な未来が描かれているが、負の側面も社会情勢に反映されている。アンドロイドがほとんどの仕事をこなしてしまい、失業率が上昇し続けているのだ。2018年の現在、AIが仕事を奪うのではないかという声がちらほらと挙がってきている*5。実際に仕事が代替され始めるのに数年はかかるだろうが、2038年にそういう世界になっているということは十分リアリティを持って受け入れられる。ロボットが人間の仕事を奪うような設定は真新しいものではないが、これだけリアリティを持ってその設定を受け止められるのは、それだけ時代が追いついたということなのだろう。

 現実との比較という観点では、人類がかつて経験した悪しき風習、人種差別を思わせるような設定もある。バスにアンドロイド専用の乗車スペースが後方にあり、彼らはみな立ち乗りを強要される。変異体ではないアンドロイドは感情や意思を持たないのでそういう扱いに異を唱えることはないが、かつての黒人隔離政策、白人優先席を思い浮かべるような設定だ。

 キャラクターや建造物のリアルな造形・グラフィックと、今の時代の延長線上であり、かつ歴史の再現を感じさせる設定がプレイ中に納得感を、ひいては深い没入感を与えてくれる。

自我を持ちはじめる主人公たち

 このゲームの主人公は3体のアンドロイドたちだ。チャプターごとに操作する主人公が切り替わり、基本的には各キャラのストーリーを順番に追っていくことになる。それぞれコナー、マーカス、カーラという名前を持ち、全く異なる背景、目的を持って行動している。

コナー

 変異体事件の捜査を担当する最先端プロトタイプのアンドロイド。変異体が大量発生し様々な事件を起こす中、事態を収拾させるためアンドロイドの開発会社「サイバーライフ」が開発した。ハンクという警部補のパートナー捜査官として、作中で発生する変異体事件の捜査を行うのがコナー編の主なシナリオだ。

 コナーは非常にユーモラスなアンドロイドで、エレベーターの待ち時間にコイン遊びをしたり、アンドロイドを目の敵にしているハンクと仲良くなろうと聴きもしない音楽の話題を振ってみたり、なかなかお茶目な行動をする。これで変異体でないのか、変異体とそうでない個体の違いはなんだろうかと考えさせられるようなアンドロイドだ。

マーカス

 介護と家事手伝いアンドロイドで、持ち主は裕福な絵かきのおじいさん、カール。持ち主に虐待される描写が多いこの作中で、珍しく恵まれている。さらにカールはマーカスをただの機械ではなく、自我がある生き物のように思っている節がある。マーカスに絵を描かせ、絵で自己表現をするように命じるなどまるで子供を教育しているかのように自分のアンドロイドと接している。

 しかし、当然ながらそんな幸福な時間は長く続かない。カールの息子が典型的なダメ息子で、カールに愛されるマーカスに嫉妬し、マーカスを破壊しようとする。このカールの息子とのいさかいからマーカスの運命は大きく変わっていく。

 マーカスは真面目な性格のアンドロイドで、自分と、そしてアンドロイド全体の行く末を常に案じている。変異体となった自分や他のアンドロイドが生き延びるためにいくつもの選択を迫られる、それが彼の物語だ。

カーラ

 カーラは唯一の女性型アンドロイド。トッドと言うダメ親父が家事と娘の世話のために購入したアンドロイドだ。奥さんとはすでに離婚しており、ご想像の通り娘にもすぐ暴力を振るうような男だ。

 カーラは母性のあるキャラクターで、トッドに襲われる娘、アリスを見て、彼女を守りたい気持ちが芽生え変異体となった。トッドから逃げた2人は安息の地を探してさまようことになる。

圧倒的緊張感

 このゲームは1チャプター2,30分程度で、小気味良いテンポで進んでいくが、その1話1話に圧倒的な緊張感がある。選択肢の選び方次第で物語は大きく変わっていく。平たく言えば、モブキャラだけでなく主要人物たちすらころころ死んでゆくのだ。

 例えばコナー編では凄惨な殺人現場をくまなく調査し、犯罪を犯した変異体たちを追い詰めていく。本当に犯人を追い詰めるような局面では制限時間がある中選択を迫られることも。カーラ編ではアンドロイドと幼い娘が頼るあてもお金もなく街に放り出されるが、やはり理想だけでは生き延びられない。生きるため、悪徳に手を染めるかあなたの判断に委ねられるような選択肢をこのゲームは突きつけてくる。

総評

 とにかくこのゲームは没入感が圧倒的だ。美麗なSFグラフィックに目を見張り、作り込まれた世界観に引き込まれ、圧倒的な緊張感でハラハラしっぱなしの物語。そして、現実世界を振り返ってみても知能のあるアンドロイドが登場するのはそう遠くない世界だろう。このゲームではその未来を先んじて経験することが可能なのだ。

https://www.amazon.co.jp/ソニー・インタラクティブエンタテインメント-【PS4】Detroit-Become-Human/dp/B07B6CLVR8

*1:本当に大切なものはいつだって目に見えない

*2:「ヘビーレイン 心の軋むとき」などが代表作

*3:Quick Time Event。時間制限付きボタン入力のこと。

*4:どうしてイレギュラーは発生するんだろう?

*5:http://president.jp/articles/-/24070

レンタルバイクで日帰り旅行に行ってきた【関東/神奈川/宮ヶ瀬湖】

f:id:neetless777:20180528013337j:plain (写真:宮ヶ瀬湖畔 けやき広場)

 幸せは結果でなく過程の中にある。フロー状態という言葉をご存知だろうか。ミハイ・チクセントミハイが1970年台に提唱した概念だ*1 。彼は、幼い頃の第二次世界大戦の体験から何が人生にとって大事か、何を幸せに感じるかに興味をもつようになった。心理学を学びはじめた彼は、戦後成長期のアメリカにおいて人々の財産が増えても幸福度は変わらないという事実を発見する。幸せは物質的な豊かさの中にはなかった。ではどこに幸せがあるのか。調査を続けた結果、彼は何事かに没頭している状態(=フロー状態)にあるとき人は幸せを感じることをつきとめた。このフロー状態に入るための条件をチクセントミハイは7つ定めているが、ここではそのうちの2つを紹介する。

  • 日頃の現実から離れたような、忘我を感じている
  • ただちにフィードバックが得られる
バイクに乗ること

 バイクは危険な乗り物だ。ライダーは生身を晒しながら、2輪しかなく不安定な乗り物を60~100km/hの速さで走行させる*2。周りには同じスピードで走る1トンの鉄の塊。私はバイクに乗るとき必ずフルフェイスヘルメットを装着しているし、靴もくるぶしまでガードできるしっかりしたものを履いている。半袖短パンでバイクの運転などは絶対にしない。それでも事故したときはただではすまないだろう。なので、運転中は集中するように心がけている。安全のため路面状況を確認し、周囲の車の動きを予測する。安全面だけではなく、出発前に頭に叩き込んだ目的地までのルートも意識しながら走っている。日頃の現実、自分の今の悩みなんて考えている余裕はない。

 ライディング技術にしてもそうだ。回転数をパワーバンドに維持するためにクラッチ操作に勤しむ。カーブの侵入時、バイクをスムーズに倒しこむキッカケをどう作るか、ラインをどう取るか。できる限りうまく走ろうと思うと、意識することはいくらでもある。そして、うまくできたかどうかはすぐに分かる。クラッチ操作をうまくやればぎくしゃくせずにギアチェンジできるし、パワーバンドで走っているときのエンジンの振動、トラクションの感覚は安心感を覚える。カーブをきれいに走れたときの感覚はバイク乗りの誰もが「バイクの醍醐味の1つ」と答えてくれるだろう*3

 先週末、それこそ4,5年ぶりにバイクに乗ってめちゃくちゃ楽しめた。振り返ってみると私にとってバイクとはフロー状態に入るための1つのツールかもしれない。とまあ、仰々しく書き出してみたが、この前書き以降はレンタルバイクを使ってみた所感と今回行った宮ヶ瀬湖の様子をお伝えする記事である。都内に住んでいて日帰り旅行を考えている方や、レンタルバイクに興味がある方は参考にしていただければ。

レンタルバイク


出典: ESTRELLA・ESTRELLA Special Edition・ESTRELLA Final Edition | 株式会社カワサキモータースジャパン

 レンタルバイクを利用するのは2度目で、1度目は沖縄那覇市バイク屋でCBR250Rを、今回はレンタル819でエストレヤをお借りした。

www.rental819.com

 ヘルメット、グローブは手元になくても大丈夫だ。レンタルバイク屋でオプション料金を払えばだいたい貸してもらえる。ブーツは場所によるかもしれない。ブーツも欲しければ事前に確認するか、クラッチ用のプロテクタを事前に購入してそれで間に合わせる手もある(あるいはもう普通の靴で乗っちゃうか)。

 レンタル819ではオプションとしてスマホホルダーを借りた。スマホホルダーはあると本当に便利。今どきのグーグルマップはカーナビと遜色ないナビ性能を発揮してくれる。ただ、注意してほしいのは取り付けだ。バイクは振動が大きい乗り物なので、ちょっとネジが緩んでいると振動でどんどんどんどんネジが外れていってしまう。店員に取り付けを任せっきりにするのではなく、固定部分の確認はきちんと自分でしておこう。今回本当に危なくて、ホルダー部分がステーから外れてしまった。ゴムバンドで補助的に固定していたため、落としてしまうことはなかったがポロッとホルダーが外れた瞬間は冷や汗で寒気がした。

 レンタルバイクの値段はレンタカーに比べると割高に感じるだろう。今回は4時間、250CCのバイクレンタルで保険込み、総額1万円ほどだった。30回も借りれば中古バイク一台買えてしまう値段だ。保険も少し渋く感じる。対物は無制限を謳っていたが免責5万円の設定で、事故ってなにか破損してしまったら5万円は払わないといけない。

 とはいえ、たまに楽しむ分にはレンタルバイクは十分良い選択肢だ。バイクを所有した場合都内だと駐車スペースにもお金がかかるし、一度バイクを手放したライダーはなにがしライフスタイルの変化があってのことだろう。レンタルバイクならではの楽しみもある。バイクを手軽に乗り換えられるのだ。私はSUZUKI/SV400Sを所有していたが、レンタルバイクで250のバイク2種類も乗り比べられた。

宮ヶ瀬湖


(写真:宮ヶ瀬湖畔の溜池)

 宮ヶ瀬湖は都内から往復100kmほどの場所にある。なかなか大きなダム湖で景観も良く、周囲には立ち寄れる場所も複数あるので日帰りツーリングにはぴったりだ。

宮ヶ瀬ツーリングマップ | やみど ~ヤビツ峠・宮ヶ瀬湖・道志みち 情報局~

 私は今回国道246を通って厚木あたりまで行き、そこからいかにもツーリングコースらしい山道を楽しんだ。宮ヶ瀬湖周囲の道路から見れる風景はなかなか壮観で、バイクなら路端に置いて写真撮影などもできるだろう*4

f:id:neetless777:20180528015211j:plain (写真:宮ヶ瀬湖畔 水の郷商店街)

 記事の冒頭に載せた写真は宮ヶ瀬湖畔のけやき広場の写真だ。けやき広場には広い芝生があり、散歩したりテントを張って持ってきたお弁当を食べたり、のんびりした時間を過ごせる場所だ。家族連れで訪れている人も多かった。その近くには水の郷商店街という観光客向けのお店が集まっている場所もある。ガヤガヤしたのぼりが立ち並ぶ、なかなか趣のある場所だ。あまり時間がなかったのでお店に入ることができなかったのが残念だ。

おわりに

 先週末は天気もよく、絶好のツーリング日和だった。市街地で信号待ちしてると汗ばむが、山道は涼しく本当に心地よいバイクツーリングができた。初めて乗るエストレヤは単気筒らしい振動が刺激的で、軽く小さく取り回しも楽で乗りやすいバイクだった。次回のレンタルバイクではVTR250でもう一度バイクに乗る練習をするか、昔欲しかったグラディウス400を借りるか、、、気分によって色々なバイクを選ぶのも楽しみが尽きない。今回の旅行では時間の関係で宮ヶ瀬湖畔にしか訪れられなかったが、機会があればもう一度来て周囲も回ってみたいと思う。みなさんも日帰りでどこかに旅行しようと考えたら、レンタバイク、レンタカーで宮ヶ瀬湖に訪れるコースを是非検討してほしい。

*1:詳細はこちらで。ミハイ・チクセントミハイ: フローについて | TED Talk

*2:法定速度を守った場合

*3:直線は退屈だ、というフレーズをご存知の方も多いのでは?

*4:止める場所には気をつけよう。

Facebook実装の囲碁AIをGCP上で実行してみた

FacebookがAlphaGoZero論文の実装をオープンソースで公開

Facebook Open Sources ELF OpenGo – Facebook Research

ちょうど一年前に囲碁世界チャンピオン柯潔を破ったGoogle囲碁AI、AlphaGoZeroの実装をFacebookオープンソースで公開しました。

github.com

AlphaGoZeroのアルゴリズムについてはすでに論文がありますが、1から実装するのは骨だと思います。上記リポジトリでは訓練済みモデルも含め、最低限動く形で公開されているので環境さえ整えられれば自前でbot稼働できますね。また、今はPullRequest来てないようですが開発自体にも参加できると思います。GTP*1の実装もWIPのようで、対応していない命令が多かったです。

今回、GCEでGPU付きVMインスタンスのセットアップを一度やってみたいモチベーションがあったので、READMEに記載されてるスペックでセットアップしてみました。

この記事ではセットアップに際し、詰まったところをメインに解説していきます。コマンド等細かなセットアップ手順は記載せず、代わりに公式サイトのリンクを提示しています。Facebook/ELFも公開されたばかりですし、CUDAなど今後もversion upの激しいライブラリです、今時点の詳細な手順を記載してもすぐに陳腐化するでしょう。

GCPリソースの割り当て

GCPでは、リスクマネジメント・コストマネジメントの観点から利用可能なリソースを制限しています。

https://cloud.google.com/compute/quotas?hl=ja

https://cloud.google.com/compute/docs/gpus/add-gpus?hl=ja

GPUの利用も制限されているので、上記リンクを参考に割り当てリクエストをする必要があります。GCPの中の人の対応に24時間~48時間程度必要ですとのことなので、早めにリクエストしておいたほうがいいですね。今回はTesla K80を利用することにしました。Facebook/ELFは現状Multi-GPU利用は対応していないようなので1つで十分です。

ちなみに最初AWS上でセットアップしようと考えてました。その際、p2xlargeのインスタンスの制限解除リクエストをしたんですが、未だにほったらかしにされてます・・・。AWSだとDeepLearning用ツールコミコミAMIがあるのでGCEより楽かもしれません。

インスタンスDisk100%でssh不可能になるの巻

Facebook/ELFはPythonのanaconda環境を開発環境としています。anacondaのインストールシェルは結構重く、数GBのファイルになります。最初インスタンスのディスクサイズを10GBにしていたためひどいことになりました。CUDAのパッケージもインストールしていたら、10GBすべて使い切ってしまい、慌ててディスクサイズを増設するためにインスタンス停止させたらssh不可能な状態になってしまいました。鍵交換のためのディスク容量がなくsshできないようです。GCEはシリアルポート接続も用意されており、ssh不可能な状態になってもそちらからインスタンスにアクセスできますが、私はLoginIDとPasswordが分からず、ログインができませんでした。

結局インスタンス作成し直したほうが早そうだったので、ディスクサイズ50GBに指定して1から作り直しました。インスタンス停止する前にファイル削除していればよかった。。。

NVIDIA NVML Driver/library version mismatchエラーに捕まるの巻

Facebook/ELFの実行には、CUDA、cuDNN、NCCLが必要です。それぞれ公式の手順に従ってインストールしましょう。

Installation Guide Linux :: CUDA Toolkit Documentation

cuDNN Installation Guide :: Deep Learning SDK Documentation

https://docs.nvidia.com/deeplearning/sdk/nccl-install-guide/index.html

CUDAのInstllation guideにも記載されていますが、最初にドライバのインストールが必要です。GCPは現在(2018/05/05時点)、以下のドライバーしか対応していないようなので、R384ブランチのドライバーをインストールしたほうが無難でしょう。 f:id:neetless777:20180505215324p:plain

私の場合、最初様々なQiita記事やブログ記事に書かれた個人のInstallationGuide参考にしてしまって、ドライバのバージョン間違えていれなおしたりなんやかんやとしているうちにDriver/library version mismatchのエラーが出るようになってしまいました。

結局これもインスタンス作り直しで対応しました。やはりクラウドVMインスタンスは破棄・作成が手軽で楽ですね。

細かいところを見ていくと、CUDA toolkitはディストリビューションのパッケージマネージャでインストールする方法とRunfileで対話形式に進めていくものがあるようですが、前者の方で進めていきました。また、driverは有志の方がリポジトリにまとめており、nvidia公式ページからダウンロードせずともレポジトリを登録すればドライバをインストールできるようになります。

Proprietary GPU Drivers : “Graphics Drivers” team

私の場合、最終的にはすべて公式の手順通り、公式からダウンロードしたパッケージを使ってインストール進めました。

NVIDIAドライバダウンロード

インストールするべきドライバのバージョンはここから確認できます。利用するGPU、OS、CUDAのバージョンを指定して対象のドライバをダウンロードします。今回はGCPの都合上R384のドライバをインストールしないといけなかったので、CUDAは9.0を利用することになります。

ここでダウンロードしたパッケージをGCEインスタンス上にもってきて、インストールするわけですが、公式から持ってきたものをインストールするときはちょっと注意で、パッケージ名がnvidia-XXXではなく、cuda-driversになります。(どこにも記載されてない気がする・・・)

# nvidia-384ではインストールできない
$ sudo apt install cuda-drivers

botの実行までこぎつけたの巻

Facebook/ELFには対象のOSがUbuntu18.04ですが、16.04で環境構築しました。18.04に指定されている理由は、ビルドツール、GCCとCMAKEがVersion高めなものを使っているからでしょう。GCC7系とCMAKE11系を16.04でインストールすれば、ELF自体のビルドも可能でした。

訓練済みモデルでbotを動かしてみるとこんな感じになります。 f:id:neetless777:20180506004440p:plain

GTPで制御可能で、自分が一手打つときは、

# play命令。引数1はb or w(黒番or白番)、引数2は盤上の座標を渡す。
play b q16

botに一手打たせるときは、

# genmove命令は引数1つだけ。b or w(黒番or白番)を渡す。
genmove w

です。GTPの命令*2は他にもいろいろあるんですが、実装されていないものもあります。ハンデ戦やundoもまだ実装されていないですね。

# 実装されているのはこれだけ
list_commands

= boardsize
clear_board
exit
final_score
genmove
komi
list_commands
name
play
protocol_version
quit
showboard
version

facebook/ELFの性能・かかった金額

公開されてるpretrainedモデルを使って実際に動かしてみましたが、READMEに記載されている実行時パラメータだとあまり強くありませんでした*3

./gtp.sh path/to/modelfile.bin --verbose --gpu 0 --num_block 20 --dim 224 --mcts_puct 1.50 --batchsize 16 --mcts_rollout_per_batch 16 --mcts_threads 2 --mcts_rollout_per_thread 8192 --resign_thres 0.05 --mcts_virtual_loss 1

ELF OpenGo used the v0 pretrained model (publicly available for download). For each move, ELF OpenGo used 2 threads with 40000 rollouts per thread (grouped into batches of 16). This took around 50 seconds per move on a V100 GPU.

pretrainedモデル自体はLeelaZeroに勝ったもののようです。READMEの実行コマンドだと、rolloutsの設定が小さくなってますね。それでトッププロ以上に強くなるかは見てないですが、Tesla K80だとrollouts数8192で1手90秒ほど、40000に設定すると1手400秒ほどかかりました。V100だと50秒で済むとのことですが、思考時間結構長いですね。

GCEインスタンスは26時間の使用で約1000円でした。botとして常時利用すると1ヶ月3万円かかるのは流石にきついですね。。。思考時間の長さも鑑みてあんまりbotとして運用するような気にはなれませんでした。

終わりに

今回初めてGCEでGPUマシンをセットアップしましたが、うん十万円するGPUを手軽に使い始められるのはめっちゃ便利ですね。GPU利用環境の構築はなかなか骨が折れました。個人ブログの情報も参考にはなりますが情報の鮮度、細かさの観点では最終的には公式のガイドに従うべきですね。トライアンドエラーでいろいろ試しながらnvidiaツール周りを理解してきましたが、インスタンスの削除、作成でクリーン環境からのやり直しも手軽でクラウドサービス最高ですね(小並感)

*1:Go Text Protocol。囲碁botとのコミュニケーションのためのProtocol。

*2:https://www.lysator.liu.se/~gunnar/gtp/gtp2-spec-draft2/gtp2-spec.html#SECTION00070000000000000000

*3:マチュア4段くらい?