Consuming My Life

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レンタルバイクで日帰り旅行に行ってきた【関東/神奈川/宮ヶ瀬湖】

f:id:neetless777:20180528013337j:plain (写真:宮ヶ瀬湖畔 けやき広場)

 幸せは結果でなく過程の中にある。フロー状態という言葉をご存知だろうか。ミハイ・チクセントミハイが1970年台に提唱した概念だ*1 。彼は、幼い頃の第二次世界大戦の体験から何が人生にとって大事か、何を幸せに感じるかに興味をもつようになった。心理学を学びはじめた彼は、戦後成長期のアメリカにおいて人々の財産が増えても幸福度は変わらないという事実を発見する。幸せは物質的な豊かさの中にはなかった。ではどこに幸せがあるのか。調査を続けた結果、彼は何事かに没頭している状態(=フロー状態)にあるとき人は幸せを感じることをつきとめた。このフロー状態に入るための条件をチクセントミハイは7つ定めているが、ここではそのうちの2つを紹介する。

  • 日頃の現実から離れたような、忘我を感じている
  • ただちにフィードバックが得られる
バイクに乗ること

 バイクは危険な乗り物だ。ライダーは生身を晒しながら、2輪しかなく不安定な乗り物を60~100km/hの速さで走行させる*2。周りには同じスピードで走る1トンの鉄の塊。私はバイクに乗るとき必ずフルフェイスヘルメットを装着しているし、靴もくるぶしまでガードできるしっかりしたものを履いている。半袖短パンでバイクの運転などは絶対にしない。それでも事故したときはただではすまないだろう。なので、運転中は集中するように心がけている。安全のため路面状況を確認し、周囲の車の動きを予測する。安全面だけではなく、出発前に頭に叩き込んだ目的地までのルートも意識しながら走っている。日頃の現実、自分の今の悩みなんて考えている余裕はない。

 ライディング技術にしてもそうだ。回転数をパワーバンドに維持するためにクラッチ操作に勤しむ。カーブの侵入時、バイクをスムーズに倒しこむキッカケをどう作るか、ラインをどう取るか。できる限りうまく走ろうと思うと、意識することはいくらでもある。そして、うまくできたかどうかはすぐに分かる。クラッチ操作をうまくやればぎくしゃくせずにギアチェンジできるし、パワーバンドで走っているときのエンジンの振動、トラクションの感覚は安心感を覚える。カーブをきれいに走れたときの感覚はバイク乗りの誰もが「バイクの醍醐味の1つ」と答えてくれるだろう*3

 先週末、それこそ4,5年ぶりにバイクに乗ってめちゃくちゃ楽しめた。振り返ってみると私にとってバイクとはフロー状態に入るための1つのツールかもしれない。とまあ、仰々しく書き出してみたが、この前書き以降はレンタルバイクを使ってみた所感と今回行った宮ヶ瀬湖の様子をお伝えする記事である。都内に住んでいて日帰り旅行を考えている方や、レンタルバイクに興味がある方は参考にしていただければ。

レンタルバイク


出典: ESTRELLA・ESTRELLA Special Edition・ESTRELLA Final Edition | 株式会社カワサキモータースジャパン

 レンタルバイクを利用するのは2度目で、1度目は沖縄那覇市バイク屋でCBR250Rを、今回はレンタル819でエストレヤをお借りした。

www.rental819.com

 ヘルメット、グローブは手元になくても大丈夫だ。レンタルバイク屋でオプション料金を払えばだいたい貸してもらえる。ブーツは場所によるかもしれない。ブーツも欲しければ事前に確認するか、クラッチ用のプロテクタを事前に購入してそれで間に合わせる手もある(あるいはもう普通の靴で乗っちゃうか)。

 レンタル819ではオプションとしてスマホホルダーを借りた。スマホホルダーはあると本当に便利。今どきのグーグルマップはカーナビと遜色ないナビ性能を発揮してくれる。ただ、注意してほしいのは取り付けだ。バイクは振動が大きい乗り物なので、ちょっとネジが緩んでいると振動でどんどんどんどんネジが外れていってしまう。店員に取り付けを任せっきりにするのではなく、固定部分の確認はきちんと自分でしておこう。今回本当に危なくて、ホルダー部分がステーから外れてしまった。ゴムバンドで補助的に固定していたため、落としてしまうことはなかったがポロッとホルダーが外れた瞬間は冷や汗で寒気がした。

 レンタルバイクの値段はレンタカーに比べると割高に感じるだろう。今回は4時間、250CCのバイクレンタルで保険込み、総額1万円ほどだった。30回も借りれば中古バイク一台買えてしまう値段だ。保険も少し渋く感じる。対物は無制限を謳っていたが免責5万円の設定で、事故ってなにか破損してしまったら5万円は払わないといけない。

 とはいえ、たまに楽しむ分にはレンタルバイクは十分良い選択肢だ。バイクを所有した場合都内だと駐車スペースにもお金がかかるし、一度バイクを手放したライダーはなにがしライフスタイルの変化があってのことだろう。レンタルバイクならではの楽しみもある。バイクを手軽に乗り換えられるのだ。私はSUZUKI/SV400Sを所有していたが、レンタルバイクで250のバイク2種類も乗り比べられた。

宮ヶ瀬湖


(写真:宮ヶ瀬湖畔の溜池)

 宮ヶ瀬湖は都内から往復100kmほどの場所にある。なかなか大きなダム湖で景観も良く、周囲には立ち寄れる場所も複数あるので日帰りツーリングにはぴったりだ。

宮ヶ瀬ツーリングマップ | やみど ~ヤビツ峠・宮ヶ瀬湖・道志みち 情報局~

 私は今回国道246を通って厚木あたりまで行き、そこからいかにもツーリングコースらしい山道を楽しんだ。宮ヶ瀬湖周囲の道路から見れる風景はなかなか壮観で、バイクなら路端に置いて写真撮影などもできるだろう*4

f:id:neetless777:20180528015211j:plain (写真:宮ヶ瀬湖畔 水の郷商店街)

 記事の冒頭に載せた写真は宮ヶ瀬湖畔のけやき広場の写真だ。けやき広場には広い芝生があり、散歩したりテントを張って持ってきたお弁当を食べたり、のんびりした時間を過ごせる場所だ。家族連れで訪れている人も多かった。その近くには水の郷商店街という観光客向けのお店が集まっている場所もある。ガヤガヤしたのぼりが立ち並ぶ、なかなか趣のある場所だ。あまり時間がなかったのでお店に入ることができなかったのが残念だ。

おわりに

 先週末は天気もよく、絶好のツーリング日和だった。市街地で信号待ちしてると汗ばむが、山道は涼しく本当に心地よいバイクツーリングができた。初めて乗るエストレヤは単気筒らしい振動が刺激的で、軽く小さく取り回しも楽で乗りやすいバイクだった。次回のレンタルバイクではVTR250でもう一度バイクに乗る練習をするか、昔欲しかったグラディウス400を借りるか、、、気分によって色々なバイクを選ぶのも楽しみが尽きない。今回の旅行では時間の関係で宮ヶ瀬湖畔にしか訪れられなかったが、機会があればもう一度来て周囲も回ってみたいと思う。みなさんも日帰りでどこかに旅行しようと考えたら、レンタバイク、レンタカーで宮ヶ瀬湖に訪れるコースを是非検討してほしい。

*1:詳細はこちらで。ミハイ・チクセントミハイ: フローについて | TED Talk

*2:法定速度を守った場合

*3:直線は退屈だ、というフレーズをご存知の方も多いのでは?

*4:止める場所には気をつけよう。